☆お父ちゃんと娘の闘病記☆

むぅの父親が石綿肺による間質性肺炎になりました。その他色々呼吸器合併症もあるかも…と精査中。病気の発覚から、現在の状態を記録として残そうと思います。

叔父の話②

こんにちは!

むぅです(*^-^*)


お父ちゃんの爪切りで、喉頭癌で亡くなった叔父の事を思い出したむぅです。


続き。


ホテルに戻った私は直ぐにS叔母に電話します。

まずは病状が切迫している事。

今、会わなければ絶対後悔する事。

…そして…

家族に無下に扱われ、お世話は愚か食事すらもらえてなかったこと。

連絡先にうちを追加したこと。

叔父にS叔母ちゃんが来ると伝えてしまったこと。

私が叔父と会える最後のチャンスだと判断したこと。

などなど…たくさん話しました。


叔母は泣いてました。

そして、M叔母の外面の良さに立腹していました。


叔父は郷里のお米が大好きで、S叔母に電話を入れては毎月お米を送って欲しいと頼んでいたようです。

が、ある日…。M叔母から電話がかかってき『うちはお米はあまり食べないからもう送らなくていいですよ』と連絡が入ったとS叔母。何だか変だな…とは思いつつも、断られたら送るわけもいかず、送らずにいたそうです。


それが、今回の事で、叔父の低栄養状態&皮膚状態の酷さ繋がりました。ご飯をやらないから、送ってもらう必要性がないんです。自分達は外食三昧ということが後で分かります。

S叔母は家族を大切にする生き仏の様な人です。S叔母は家のために生涯独身を貫き、両親、勤め先の院長と奥さん、妹を看取り、今は障害を抱えた姉の面倒をみています。

その叔母をM叔母は本気で怒らせました。大切な叔父(S叔母からしたら弟、母からしたら兄)をぞんざいに扱っているという事実が。


叔母は毎日叔父が何をどのくらい食べたのか、そして今日の様子をM叔母に電話で確認しはじめました。

そうすることで、叔母は病院へ行くか、連絡をとらざるを得なくなるからです。


私が叔父の面会に行って2週間が経った位の頃、S叔母と母は遂に叔父に会いに行くことになります。


私が飛行機とホテルの予約は全て行い、パンフレットのようなものを作り、病院の位置や食事の出来る所やバスの乗り方など教え、現地に向かいました。


こうやってようやく会えた姉弟妹…。

姉であるS叔母は叔父の茶渋で真っ黒になったお茶碗をクレンザーで洗ったり、洗濯したり(服はカビだらけだったそうです)、爪を切ってあげたりしたようでした。

母に『ねぇ、お母ちゃんは何をしてあげたと?』と聞いたら…『ん?話をしてあげた』…ですと(笑)σ(^_^;)?

お母ちゃん、全く活躍せず…💧

S叔母は、とにかく叔父が大切にされてないことがたまらない気持ちなようでした。

たった数日でしたが、毎日面会時間の間はずっとお世話をし、主治医からの病状説明もしてもらい、姉弟妹にとって大切な時間を過ごしたようです。


こちらに戻って来たとき、S叔母から『むぅちゃん、有難うね。本当に有難う。もし、行ってなかったら悔いが残るとこやった。酷い状況やったけど、やれることはしてきた。また来月も行こうと思う。』と言っていました。

プラス。

『むぅちゃんは叔父ちゃんの腫れたところを触ったとね?』と尋ねられ『うん、触ったよ。何で?痛かったって?』と返答したら『いいや、娘ですら触らない所をそっと触ってくれたから、スゴい驚いたらしいよ。汚いって言って、娘が寄らんらしい。なのに、初めて会ったむぅちゃんが何の抵抗もなく触ってくれたから、いい子や~言ってたよ(笑)オシッコも片付けてくれたんやろ?それも嬉しかったって。汚いことをそっとやってくれて、有難いって。』と。

私は『いい子はかいかぶりすぎやろ~(笑)でも、何で汚いのか分からん。癌は仕方ないし、オシッコは自分らもするやん?後で手を洗えばいいだけやし。バカやない?娘だったらやることたくさんあるやろ💢我が従姉やろうけど、血が繋がっとる事が恥ずかしいわ💢正直、看護師さんから話聞いた時、信じられんかったし、バチ当たれと思った。』とS叔母に話した。叔母は大笑いした。


私は私に出来る事をした。

手紙を書き、独りではないと感じてもらうことだった。


1ヶ月後、叔父は帰らぬ人となった。

叔母達が行く予定にしていた3日程前であった。

叔父はS叔母が来るのを心待ちにしたまま亡くなった。引き出しには私の出した手紙が大切に閉まってあったそうだ。


お父ちゃんの爪を切りながら、この叔父にまつわる思い出を思い出していた。


叔父は寂しかっただろうか。

M叔母達が取った行動について、家族の問題は家族にしか分からないが、最期を迎える人間にとってすることだろうか。


うちも色々あったし、お母ちゃんはお父ちゃんからかなり酷い事をされた。

私もそれを見てきた。

けど。

けど。。


たった一人のお父ちゃんなんだよね。

私の血の半分はお父ちゃんで出来ているんだよね。

見捨てるなんて、考え付きもしない。

どんなに悪い事をしても、私にはお父ちゃんを看る責任と義務がある。

何より…やっぱり愛情がある。。。


叔父ちゃんの死後、S叔母と母は叔父の下へ行った。また1ヶ月後に会おうねという約束は果たせなかった。

S叔母は叔父の分骨を希望し、M叔母も了承した。

今、郷里に帰りたくても帰れなかった叔父は、両親と一緒のお墓で眠っている。

×

非ログインユーザーとして返信する